
東京メトロという愛称で親しまれている東京地下鉄株式会社は、1日750万人以上のお客さまに利用される首都圏の公共交通機関。年々増加する外国人のお客さまへのサービスを充実するために「はなして翻訳」を導入。
一般的な翻訳ツールでは誤訳することの多い鉄道特有の言葉なども導入時の定型文カスタマイズにより正確に翻訳、活用する駅係員から好評を得ている。列車遅延など異常時の構内放送も「はなして翻訳」の機能で多言語化、自動的に繰り返して放送できるようになった。
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導入前・導入後の比較
導入前の課題 | 導入後の成果 | ||
---|---|---|---|
1 | 外国人のお客さまには駅係員が英語で対応していたが、英語以外の言語を話すお客さまへの対応に苦慮していた。 | 1 | 多言語対応の「はなして翻訳」は英語以外の言語にも対応できる。音声が聞き取りやすいので、異常時のご案内のときにも外国人のお客さまが安心した気持ちになれる。 |
2 | 鉄道特有の言葉や駅名などの固有名詞を正しく翻訳するツールが必要だった。また、その導入にあたっては駅係員が使いやすく、スムーズな会話ができる翻訳ツールを選びたかった。 | 2 | 導入時の定型文カスタマイズにより、鉄道特有の言葉や駅名なども正確に翻訳してくれる。頻出フレーズが簡単に呼び出せる「定型文機能」も現場の意見を集約したので使い勝手がよい。 |
3 | 列車遅延など異常時のお知らせを駅の構内で放送する際、あらかじめ録音した英語でしか放送できていなかった。 | 3 | ご案内フレーズを「多言語放送機能」で選んだ言語に翻訳して順に音声を流せる。また、「リピート再生機能」を使えば、設定した間隔で繰り返して放送できる。 |
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お客さまの声
【導入のきっかけ】
鉄道特有の言葉などを正確に翻訳する多言語対応ツールが必要だった

年々、東京メトロを利用する外国人のお客さまが増加し、ご案内を求められることも多くなっています。駅係員が片言の英語で対応していましたが、英語以外の言語を話すお客さまへの対応に苦慮していました。無料翻訳アプリを利用し工夫していましたが、鉄道特有の言葉や駅名などの固有名詞が正確に翻訳されず、コミュニケーションがうまく取れないこともありました。
また、もう一つ課題になっていたのが、列車遅延など異常時のお知らせです。あらかじめ録音しておいた英語の音声を駅構内に放送していましたが、近年は英語以外の言語を話すお客さまも大勢利用されますし、録音されている音声の種類が少ないので、想定していない事態については対応できませんでした。
鉄道特有の言葉も正確に翻訳する多言語対応の翻訳ツールが必要だと考え、操作が簡単でスムーズな会話ができる「はなして翻訳」をカスタマイズして導入しました。
【導入効果】
鉄道向けのカスタマイズで、素早く正確なご案内ができる

多言語対応の「はなして翻訳」を導入する際、鉄道特有の言葉や駅名などを正確に翻訳できるよう辞書に登録してもらいました。また、頻出フレーズを簡単に呼び出せる「定型文機能」も使いやすいようカスタマイズしました。駅係員から、外国人のお客さまに対応する際の状況やよく使うフレーズなどを聞き、集まったフレーズを慎重に精査して百数十種類の定型文に集約しました。多過ぎると使いたい定型文を探し出す手間が増えるからです。
工夫したのは運行に関する定型文などを、はめ込み式にしたことです。遅れている路線や時間などをはめ込む形式にしたことで、定型文の数を少なくし、使い勝手のよいものにしました。異常時にも多言語で即座にご案内ができるようになりましたし、「はなして翻訳」の音声が聞き取りやすいので、外国人のお客さまは安心した気持ちになれるようです。
また、構内放送で使うときに便利だと思うのは、選んだ言語に翻訳して順に音声が流れる「多言語放送機能」と、設定した間隔で繰り返し放送する「リピート再生機能」です。いろいろな言語でお知らせができますし、駅係員がほかのお客さまに対応している最中でも放送できますので、とても助かっています。
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導入システム

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導入サービス
東京地下鉄株式会社さま
業種 | 運輸 |
---|---|
エリア | 東京 |
従業員数 | 1,001名以上 |
事業概要
1927年、上野浅草間で日本初の地下鉄を開業。現在は、9路線、195.0kmの地下鉄を運営。輸送の安全確保を最優先に、安全性の向上、お客さま視点のサービスの充実に努め、首都圏の鉄道ネットワークの中核を担う。
※ 掲載内容は2019年12月取材時点の情報です。