
SaaS利用に最適なインターネット回線とは
「SaaS」とは、通信ネットワークなどを通じて、必要なときに必要なものを利用できるクラウドサービス型のソフトウェアです。SaaSを利用することが当たり前となってきた近年では、企業のビジネスでも欠かせないものとなっています。その反面、インターネットのトラフィック(データの通信量)も増大しますので、ネットワークが混雑し、通信速度が遅くなる問題も発生します。
その対策として、インターネット接続にIPoE方式を選択するという方法があります。IPoE方式の回線を導入すれば、ネットワークの混雑状況に左右されない、セキュアで高速なインターネット接続を実現できるようになります。
そこで、SaaSとインターネット回線の問題、そしてIPoE方式のメリットについて、詳しくご紹介します。
従来のPPPoE方式に比べて大容量で、通信が混雑することなくスムーズに行われ、快適で安定した接続環境のため、法人向け回線としても大きなメリットがあります。IPoEは、いったいどのようなサービスなのか、詳しくご紹介します。

【IPoE接続とPPPoE接続】改善とヒント
Case Studies
◆Case1:サービス業 ◆Case2:製造業
◆Case3:建築業 ◆Case4:小売業
ネットワーク環境について、ご意見をお聞かせください。
Q1:ネットワークの見直しについて
Q2:クラウドサービス導入後
(例:Office365やG Suite)
Q3:今回の訪問の目的は何ですか
SaaSとは?
SaaSは、「サース」あるいは「サーズ」と読みます。「Software as a Service」の略で、「サービスとしてのソフトウェア」という意味。必要なソフトウェアやその一部の機能を必要なときだけ利用して、その利用履歴に応じて料金を支払うシステムです。
具体的に、SaaSには2種類の利用形態があります。1つは、必要な機能をその都度ダウンロードし、PCにインストールして利用するという形態です。そしてもう1つは、サーバー上で動作しているソフトウェアの機能をネットワーク経由で利用する形態です。
後者は、いわゆるクラウドサービスとして提供されているもので、SaaSの利用ではいまや主流となっている形態です。「SaaS≒クラウドサービス」と考えている方も多いでしょう。
さらに、このSaaSは、業界を問わずに特定の部門や機能に特化した従来の「Horizontal SaaS」と、特定の業界に特化して台頭してきている「Vertical SaaS」の2つに分類できます。また、APIやIoTとの連携や、AI(人工知能)の活用など、SaaSはさまざまな機能を追加して著しく進化しています。
SaaSとオンプレミスとの違い
SaaSを考える上で検討したいのが、オンプレミス(On-premises)との違いです。オンプレミスとは、初期費用を支払って自社のサーバーへソフトウェアをインストールし、企業内で管理・運用することで、「自社運用」とも呼ばれています。
オンプレミスでは、すべての環境を自社で用意するため、自由にカスタマイズできるというメリットがあります。その反面、初期導入のコストが高くなり、管理コストや保守運用コストのほか、更新のコストも必要になるといったデメリットがあります。
その点、SaaSでは、サービスの利用に応じて課金されるため、設備投資などの初期導入コストを抑えることができます。また、管理コストや保守運用コストも不要で、管理担当者の負担も軽減できます。
これまではセキュリティ面を考えると、すべて自社内で完結するオンプレミスのほうが有利だといわれてきました。しかし、SaaSは日々進化を続けており、最新のセキュリティ対策ができるようになってきています。
■SaaSなら負担・コストの両方を軽減できる

SaaSとASPとの違い
SaaSに似たサービスとして、ASP(Application Service Provider)があります。ネットワークを介してソフトウェアやその機能をオンラインで利用するという点で、確かにASPはSaaSのサービスと似ています。では、SaaSとASPは、何が違うのでしょうか?
ASPを日本語でいうと、「アプリケーションサービス提供者」です。つまり、インターネット経由でアプリケーションサービスを提供するベンダー(販売業者)を意味しているので、本質的にはSaaSのサービスと同じです。
ただし、そのサービスを提供するしくみには違いがあります。ASPは、ユーザーごとにサーバーなどを割り当てる「シングルテナント」でサービスが稼働します。これに対してSaaSは、サーバーなどのコンピューターリソースを複数のユーザーで共有する「マルチテナント」でサービスが稼働します。この違いは、SaaSのほうが、数多くのユーザーに対して低コストでサービスを提供できるということです。
SaaSがクラウドサービスとして普及する前には、ASPのサービスが主流でした。それが、ブロードバンドの普及によってインターネット環境が整備され、クラウドを利用できるようになったことで、低コストで高機能なサービスを提供できるようになり、SaaSは爆発的に普及しました。いわば、ASPの欠点を解消し、進化させたものがSaaSだと考えると理解しやすいかもしれません。
SaaSを利用することで生じる問題
ここまでは、SaaSとオンプレミスやASPの違いについてご説明してきました。時代とともに進化してきたSaaSですが、一方では問題も指摘されています。それは、SaaSがインターネット回線を経由してサービスを提供するために、インターネット環境によって利用満足度が大きく異なってくるという問題です。
トラフィックが増大
近年はビジネスにおいて、SaaSによるサービスの利用が急増しています。例えば、Microsoftの「Office 365」やGoogleのグループウェアサービス「G Suite」などが代表的です。メール、ビデオ会議、オンラインストレージ、ファイル共有などがクラウド上で利用できるようになったことで、トラフィックが増大するようになりました。それだけでなく、Windows Updateでセキュリティプログラムなどが頻繁に更新されるために、ネットワークが混雑する場合もあります。
このように、トラフィック量が増大しネットワークが混雑している現状では、インターネットの通信速度が低下してSaaSの使い勝手が悪くなる可能性もあります。

セキュリティ面が不安
ビジネスにおけるIT環境では、SaaSの比重がますます高まっています。そこで、クラウド上に顧客情報のような機密データを預けて、サービスを利用するケースも増えてきています。ただし、このような状況下では、セキュリティ面での不安も生じてきます。
もちろん、SaaSを提供している事業者側でもセキュリティ対策は講じています。しかし、SaaSは利用者側でコントロールできる範囲が狭く、セキュリティ対策についても事業者側に依存する割合が大きくなります。そのため、セキュリティ面での不安は解消されず、プライバシーポリシーを確認するなど、独自に対策をとなければならない場合も出てきます。
SaaS利用時に求められるインターネット回線は?
SaaSを利用するインターネット回線には、上記のトラフィック面とセキュリティ面の問題を解消できることが求められます。
トラフィック面においては、ネットワークの混雑によりSaaSの機能を低下させないために、より大容量の回線が必要です。
セキュリティ面では、ネットワークの通信が傍受されないような対策をとっている必要があります。通信経路も暗号化されていると良いでしょう。特に、通信をしている送信者・受信者のあいだに第三者が介在して、盗聴したり制御したりする「なりすまし」への対策として、デジタル証明書による本人確認や強力な暗号化などの機能が求められます。
IPoEなら大容量化した設備を利用
増大するトラフィックの問題を解消するには、IPoE方式のインターネット回線を導入することをおすすめします。
IPoE(IP over Ethernet)では、企業の社内ネットワークとして使われているLANの「イーサネット」と同じ方式で、直接インターネットに接続できます。それまでの電話回線を前提としたPPPoE方式のような専用の通信機器を必要とせず、VNE(通信事業者)を介してインターネットにシンプルに接続できます。
また、IPoE方式は、従来のPPPoE方式よりも帯域幅(周波数帯域)が広い、大容量化した設備を利用しているため、データ通信速度に遅速が起きにくいという特長があります。そのため、トラフィック量の増大によるネットワークの混雑の影響を受けにくいというメリットがあります。

セキュリティ対策をインターネット回線に一元化
IPoE方式のインターネット回線サービスには、統合脅威管理「UTM」(Unified Threat Management)をオプションで提供するサービスがあります。UTMとは、複数の異なるセキュリティ機能を統合し、クラウド上で集中管理できるクラウド型セキュリティサービスです。ファイアウォールやアンチウイルス、IDS(Intrusion Detection System:不正侵入検知システム)、IPS(Intrusion Prevention System:不正侵入防御システム)、Web(URL)フィルタリングなどを備えているため、SaaS利用時のセキュリティ対策が万全なものとなります。
トラフィックとセキュリティの問題を解消する「OCN光 IPoE」
OCNの法人向けインターネット接続サービス「OCN光 IPoE」では、SaaSを利用する際のトラフィックとセキュリティの問題を解消するサービスをご提供しています。
OCN光 IPoEには、帯域幅が従来サービス比2倍の「標準プラン」と、従来サービス比6倍の「ワイドプラン」があります。帯域幅が広くなることで、トラフィックの増大や回線速度の問題に対応できます。さらにワイドプランでは、Windows Updateによる通信を業務用の通信から分離できるため、Windows Updateが実行されているあいだでも安定してインターネットを利用できるようになります。
また、「OCN光 IPoE vUTMセット」は、IPoE方式によるインターネット接続サービスとクラウド化したUTMをセットにしたサービスです。UTMは、複雑な設定をする必要がなく、推奨のセキュリティポリシーがあらかじめ設定されています。アップデートや保守はNTT Comが行い、常に最新のセキュリティ対策がなされるため、SaaSを利用する際のセキュリティ対策に最適です。
SaaSとともに安心してクラウド環境を利用できるOCN光 IPoE vUTMセット。ビジネスをさらに躍進させるために、導入を検討されてみてはいかがでしょうか?
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「法人向けOCNサービスとは」関連情報
新サービス! OCN光 IPoEサービス
OCN光 IPoEサービス 標準プラン
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OCN光 IPoEサービス ワイドプラン
標準プランから3倍の帯域設計(従来サービスの6倍)
Windows Updateによる通信を
そのほかの業務用の通信から分離。
安定した通信が可能
標準プランから3倍の帯域設計
Windows Updateによる通信をそのほかの業務用の通信から分離
OCN光 IPoE vUTMセット
IPoEインターネット接続とクラウド化されたUTMをセットで提供。アップデートや保守はNTT Comが行うため、常に最新のセキュリティ対策を実現。
クラウド利用時のセキュリティ対策にも最適
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OCNバーチャルコネクトサービス(IPoE接続)
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